最重度自閉症児の家族の日常(1事例)

2018年4月16日兄弟児として

こんにちは!
管理人ぺち、ことちひろです。

まだ10歳にもならないころ、妹が喋れたら、言葉がわかったら、ルールが理解できたなら、姉妹3人で遊べたのに…

なんて言って母を困らせました。
あのころは障害なんて妹を邪魔するもの、こんなものいらないと思っていました。(今は管理人はそう思っていません。これについてはまたどこかで)

今日は兄弟時の視点から、最重度の子供がいる家族の風景を書きます。
事実を並べるような記事になりますが、よろしければ読んでくださいね。

パニック

みなさんが信じられない、呆然とした目で見るのはパニック症状です。外だろうが室内だろうがパニックになると暴れます。

とくに管理人の妹は頭突きが多かったですね。
身体が大きくなるとともに威力も上がり、制御もできないから全力です。
外出先で暴れると見かけた人が救急車を呼んでくれていました。

家中の窓は割れますから、すべて外すか、プラスチックやアクリルにしていました。
外に面する窓は柵をつけたり塞いだり、前にタンスを置いたり…

一度、地下鉄の防弾ガラスにひびを入れたことがありましたね(;^_^A。

特別支援学校はお葬式が多い印象がありました。
だれが亡くなるんでしょうか?
親や子供です。
親は過労、本人は体が弱かったり、物事がわからないから発生する事故です。

管理人の母も過労で倒れたことがあります。
しかし倒れたらだれが面倒を見るのでしょうか?

家族の死は妹の死です。

今でこそ預かってくれるところは増えましたが、10年、20年前はそんな場所はほとんどなかったです。緊急事態の対処先にも普段から本人を慣らす必要がありました。

目を離せない。
少しの違いがパニックを呼ぶ。

家族が疲弊し限界を迎えると病院に預けることになります。
危険がないように重度病棟に預けます。

妹は便器がぼんと置いてあるだけのショーケースのようなガラス張りの中で3ヵ月暮らすことになりました。

外からすべて丸見えの室内にボーっとしている妹を見た父と母は涙を流しながら、妹が言葉が分からないとわかっていても謝っていました。姉と私(管理人)は「見に行くな」と止められていました。

※緊急時の対応なので、病院側が悪いわけではありません。

家族の生活

父は妹のために出世の道を捨てました。
転勤などできないからです。
家族の方が大事だからと言っていました。

両親は管理人から見ると、自分の好きなことなど一切していないように見えました(´・_・`)

管理人が不登校になったとき、妹のこだわりで食事の時間が縛られるからといいうのもあり、できるだけ食事前後と予想される時間はいつ呼ばれても大丈夫なように部屋で待機していました。

妹は操作性が高くないから頭突きはしても物は投げれませんでした。叩きつけるだけです。一度茶碗を叩きつけられたことがあります(;^_^A

食事中、管理人は妹に見張られていました。
ルーティンのこだわりで食事ができてから時間が経過した冷めた食事をかきこむように食べていました。早く食べてほしいのか妹は、管理人が豆腐一つ食べた味噌汁を下げるようになりました。

そのような事情もあり、高校生活は夕食の時間の関係で早く帰るのが当たり前で、友人の誘いは遅くなるのでよく断っていました。

こだわりの強さは家族を縛るものでもありました。

こだわり

発達障害、特に自閉症スペクトラム、ASDで意外と見過ごされているのが、こだわりの強さです。

もちろんこだわりの強さはありますが、特別支援学校の発達障害児はこだわりの強さで困っている子を見かけます。

いつもの道が工事中
いつもの店が潰れた
いつもの商品が売ってない
いつもの場所に物がない

これらすべてパニックの要因になります。

空っぽへのこだわりもあります。
我が家の冷蔵庫は3つあります。

1つ目は空っぽようのダミー
2つ目は活用するため
3つ目は予備です

我が家の食器、家具は用意できるものはたいてい予備があります。
もしなくなったときに妹がパニックになるからです。

現在妹は施設にいます。この記事も合わせてどうぞ
最重度自閉症児の姉として

この記事のメッセージと挨拶

管理人の家庭が最重度の家族のすべてではありません。

妹は2歳の精神と診断されていましたが、
9歳の精神と診断された男の子などで操作性が高く、鍵を開けることが可能で飛び出して行ったり、物を投げれたりすると、電球割ったり、茶碗を投げられるたりと、高度な知能ゆえの困難もあります。

障害が重いから一番つらいわけではありません。
軽度には軽度、中度には中度、それぞれ違う苦労があります。

もちろん自分が一番つらいというのは客観的事実ではなくても、自分がそれだけつらいということなので、大事に思っていていいんですよ。

軽度はよく軽んじられます。だからこそ辛い。

そして軽度の訴えは、切り捨てられやすい。
たいしたことないでしょ?…と

発達障害は連続体です。
最重度を見てその特性の難しさが分かる方もいらっしゃると思い記事にしました。

誤解を恐れずに言うなら、発達障害の特性は突き詰めるとここまでなるほどの症状なのです。

頭が疲れそうな記事をここまで読んでいただきありがとうございました(^^♪

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