最重度知的障害を抱える自閉症児の兄弟児として
こんばんは!
管理人ぺち、ことちひろです。
今回は現在施設にいる最重度と診断されたぺちの妹についてお話しします。
最重度の知的障害と自閉症
ぺちの妹は最重度の知的障害を併せ持つ自閉症です。
妹がいたから、ぺちと、その双子であるぺちの姉は発達障害というものを、ものごころつくころから身近に感じていました。
一方で自分が障害を持っているということを気づきやすく、同時にそんなわけないと思う部分もありました。
「最重度」とういうのは、ただぺちが言っているわけではなく、そういう診断なんです。
そして、実際に最重度自閉症児の家族の方は分かると思うのですが、これはどう説明しても関わったことがない人には想像できないのです。
世の中で発達障害の映画を見ながら皆さんは仰います。
「重いよね」
障害が重いということなんでしょう。
最重度の子の家族はみなさん思うんです。
「え、あの子重いの?」
決して彼らが苦労してないというわけではありません。
何を重いと感じるか、それは人それぞれですし尊重したいです。
皆それぞれの背景があり、見えている世界が違うんだなと思います。
一日中、生活のすべてが束縛されることも、
パニックで家中の窓を割ることも、
外でひっくり返って泣き叫ぶことも、
そもそも言葉も喋れないしわからないことも、
外のルール(買い物・乗り物)なんてわかるわけないことも、
発達障害の世界なんです。
現在、発達障害というものは先天的という解釈がされています。
しかし、時代をさかのぼれば、「冷蔵庫マザー(冷たい母親)のせい」と言われていたころもありました。
障害年金の申請についても発達障害は通りにくいというのが現状です。
発達障害で取り上げられる人はぺちも含めてほとんどの方が知的を併せ持たない方々でしょう。
言葉が喋れる?時計が読める?
発達障害のすべてが知的を併せ持たないわけではありません。
知的を併せ持たない、もしくは知的軽度の子どもを持つ親は少しでも子どもの症状を軽く言います。
なんとか症状を緩和させようと頑張ります。
重度・最重度の子どもをもつ親はそうじゃないんです。
事実を伝えないと子どもが不幸になると分かっているから、症状が強いところはしっかりと念押しします。
発達障害はそんなに簡単じゃない
「で、こいつは何が言いたいんだ?」
とイライラした方もいらっしゃるでしょう。
ぺちは軽度だから軽く扱っていいと言っているわけではありません。
発達障害というものを軽く見ているような世間を感じるのです。
それこそ当事者を含めてさえです。
発達障害を個性だと考えることは決して否定することじゃありません。
ですが、個性というものを簡単に変えられるもの、という軽みのあるもの捉えている方々が多いのを感じます。
簡単に変えられたら、障害じゃありません。
ずっと障害と戦ってるのが障害者なんです。
簡単ならもうとっくに溝なんて飛び越えてますし、そもそも溝が埋まってるでしょう。
発達障害というものを軽く見ている方々は最重度を知らないんだと思います。
責めるつもりはありません。
ただ、発達障害というものはスペクトラム、連続体であり、発達障害そのものを「たいしたことないもの」と見なすのは違うと思っています。
できないことを求めないで
それではどうしたらいいのか?
もちろん、「殿様扱いしろ」と言っているわけではありませんよ?
色々難しく言いましたが、障害そのものにたいして、あんまり深く考えなくていいんです。
それができたらあなたは専門家になれます。
友人にたいして常に「この子は野菜が嫌いな子」と認識しないでしょう?
野菜が苦手な子、
運動が苦手な子、
勉強が苦手な子、
コミュニケーションが苦手な子、
みんなそれぞれの得意なことがあって苦手なことがあるんです。
できないことに注目して責めるんじゃないんです。
出来ることに注目する。
そして出来ないことは、助ける。
もしくはどうやったらできるんだろうって考えればいいんです。
そして、どうしてもできないなら、しなければいいんです。
ツールがあったり、別の人がお手伝いすればいいんです。
ASDでコミュニケーションがうまく取れない。
空気が読めない…と悩みすぎたぺちの姉は、コミュニケーションについての本を読み漁り、苦しみ、それでもできず、うつ病になりました。
ここまでして、空気を読まなきゃいけないんでしょうか?
彼女は運動も勉強もそれこそトップクラスでした。
当時の大学入試センター試験では全国一桁レベルの科目だっていくつかあったんです。
それでも、できないことをあげつらわれ、責められ…。
そこまでしなくちゃいけないんでしょうか?
無理に無理を重ねてまで、できないことを頑張らなくていいんだと思います。
発達障害はでこぼこが激しいんです。
できないことはほどほどにしておきましょう。
この記事を読んでくださっている方にもきっと好きなことはあるはずです。
好きな事、できることをすればいいんです。
そしたら、それがいつの間にか、苦手なことをカバーしてくれているんです。
挨拶
今日は、ぺちの妹についてのお話をしました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(^^♪
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